アンコール・ワット

アンコールワット

アンコール・ワットの魅力

12世紀頃に最も栄えたアンコール王朝の象徴ともいえるアンコール・ワットは今や世界的にもアジア観光地ランキング1位になるほど有名です。
特に12世紀前後のクメール王朝がどれほど壮大で栄えていたかをアンコール・ワット遺跡を見るだけで想像できます。

実際に行ってみると、交通ルールも社会マナーも曖昧なカンボジア人の祖先が作り上げたとは到底思えないほどの精巧さにギャップを感じますが、熱帯のジャングルにこれほど壮大な王国を作れる人種と考えればカンボジア人の秘めた能力の高さも伺えます。
アンコール・ワット遺跡で数ドル程度の小さなお土産を売る10歳前後の少女も、英語、日本語、中国語、韓国語からスペイン語などを話せると言います。
実際に日本語で会話してみるとまともに受け答えが出来るので、その能力の高さを知ることができます。
中には9歳で12カ国語を話す少年もいるようです。

勿論若い時にこのような異文化を体験するのもいいですが、60歳過ぎてから行くアンコールワットもまた違った意味で興味をそそられます。

それが少しずつ死に近づいている実感から沸き起こる宗教的興味と言えるでしょう。
現在のカンボジアでは90%が仏教なので宗教的にも日本と共通点は多いと思われます。
インドから伝わった宗教と言う意味でもカンボジア寺院の戒律が、不殺生(ふせっしょう)、不偸盗(ふちゅうとう)、不邪淫(ふじゃいん)、不妄語(ふもうご)、不飲酒(ふおんじゅ)など日本仏教と共通しています。
日本でも塔婆に書かれる梵字がサンスクリット語をルーツとしていることや、インド原産の蓮(ハス)の花が両国の仏教と深く関わっていることは、アンコールワット遺跡群の池にも多く生息していることで裏付けされるところです。
カンボジアの人がクメール語で「チュムリアップスオ」(初めまして)と挨拶する時、両手を蓮(ハス)のつぼみの形にされるのはインド仏教の影響なのでしょう。
日本ではレンコン畑でしか見られなくなった蓮の花も、アンコール・ワットの池などではよくある光景です。

アンコール・ワットの日の出
アンコール・ワットの日の出を写真に収めようと4:00に起床してトゥクトゥクで向かいましたが、池の前にはベストポジションを求めて早くも多くの人が集まっていました。
そこで少し後ろに下がって少し高い位置から三脚をセットしてタイムラプスに臨みましたが惜しくもこの日は雲が厚くいい画像は撮れませんでした。
人が少なくなるくらいまで待ちましたが結局この日は雲が晴れず、「乾季でもこんな日があるんだ」と知ることになりました。

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