タ・ケウ

アンコールワット

タ・ケウは未完成


タ・ケウはアンコール・トムから人気の高いタ・プロームへ向かう途中に位置しているので、見学コースには入れやすいと思います。
この遺跡はアンコールワット遺跡群の中でも歴史は古く、10世紀末から建設開始されています。
しかし王の死去によって未完成のまま放置されたピラミッド型ヒンドゥー教寺院なのです。

途中で建設が中止されたので彫刻などは数少なく、石を積まれたままの古代ピラミッドを思わせるような雰囲気があります。

積まれた石の高さは50mあると言われ、20m以上ある一番上の中央祠堂まで登ってみましたが一段一段の蹴上げが高く急勾配で恐怖すら感じます。
女性も登っていましたが、高所恐怖症の人には無理だと感じるのは、登る時より降りる時は更に恐怖心が増すからです。
乾季で石が濡れていないコンディションでさえ危険を感じるくらいなので、雨期に登ることはお勧めできません。
高齢者や体力に自信のない方は、アンコール・ワットやアンコール・トムを見学した後になると足の筋力疲労も想像以上に困憊(こんぱい)しているはずなので、無理をして登ることは止めておきましょう。
今は中国政府の援助で修復されているような看板が建てらえていますが、見学に伴った注意喚起を示す看板は見当たりませんでした。
降りる時に上から撮った写真です

しかし登らなくても立ち寄って下から眺めるだけでもその壮大さは実感できます。
アンコール・ワットに見られる回廊を初めて設置した寺院なので、クメール建築の挑戦という意味においては興味深い遺跡です。

建設途中で中断されたままの姿がこの遺跡の見どころにもなっていますが、中央祠堂を見ればその当時の石積みの技術の高さが伺えると共に、この地には地震がないことも容易に想像することができます。

コメント